Sony Professional Services社の旧サービスシステムは、1対1のインタラクションについては問題なく対応していました。つまり、「顧客1社に1つの製品」という状況であれば、問題はなかったのです。顧客サイトのSony製品が故障すると、技術者を派遣し、修理を行います。ところが、旧システムには大幅なカスタマイズが加えられており、複雑な製品やアカウントには対応できず、顧客ニーズを満たすことができませんでした。Cooper氏はこのように説明します。「最近では、顧客は複数のサイトにさまざまなタイプの機器を設置しています。このような場合、契約は非常に複雑になるのですが、15年前に導入したRemedyサービスデスク・システムで管理することは不可能だったのです。」
Sony Professional Services社は、このようなITの課題に加えて、業務上の課題にも直面していました。多くの放送局が社内技術者の解雇を進めたため、社内に技術者のいない企業に製品を売り込まなければならなくなったのです。Cooper氏は説明します。「技術的なディスカッションはできなくなりました。顧客が期待するサービスをどのように提供できるか、という視点から、技術的な知識を持っていないかもしれない担当者に対して製品を説明しなくてはなりません。」
このような状況の中、複雑な導入環境を管理する機能を備え、技術の専門家ではない顧客にもアピールできるソリューションの必要性を認識していました。